2008-01-01から1年間の記事一覧

前回標幽賦を少し訳してみると書いたが、単純に何が書かれているのかだけを見るのであれば、どこまで訳す必要が有るのか少し疑問に感じている。実際に書かれている事を表面だけ見て行くのであれば別に訳す必要はないだろうし、内容に踏み込むと、どうしても…

大成において補瀉に関して集中的に書かれているのは四巻(本によっては五巻)の後半である。内経補、難経補瀉、と続く一連の部分だ。黄帝内経の世代から大成の書かれた時代までの補瀉の総纏め的な部分で、鍼灸治療における補瀉の観念がどのようにシフトした…

マクロに見て行くと書いておきながら想像以上にミクロな部分に突入してしまった前回だが、細かい部分に気になる場所が有ると調べて行かないと気が済まない性格なので大目に見ていただきたい。あと、手元に丁度辞書が有って、前々から気になっていた事を調べ…

先日、色々と思うところあって神田に出かけて辞典を購入してきた。今まで使っていたのは普通の日中辞典だったのだが、最近古典を原文のままに読む事が増えたために普通の辞典ではおいきれない部分が出てきてしまったのだ。今まではネットで調べてフォローし…

手厥阴心包络经 配肾.(相火)起天池.终中冲.多血少气.戌时注此. 是动病 手心热.臂肘挛痛.腋肿.甚则胸胁肢满.心中澹澹大动.面赤目黄.喜笑不休.是主心包络. 所生病 烦心心痛.掌中热.盛者.寸口大三倍于人迎.虚者.寸口反小于人迎. 补 用亥时…

時間が空いたが補井当補合に関連する部分の原則と展開を。 まず最初に観念として出てきたのが難経であるらしい。難経に関しては専門のサイトが数多有るのでそちらの方を参考にしていただきたい。基本的に81の短編によって構成されているので読む事自体は短時間…

十三鬼穴考06

補足として鍼灸大全に関して少々。 簡単にその成り立ちを纏めると徐鳳という人が1439年、明の時代の初期に編纂した書物だ。編纂者の名前をとって徐氏鍼灸大全と呼ばれる事もある。この成立年代だが、先日の記載に勘違いして書き込んでしまったので訂正を入れ…

十三鬼穴考05

前回、徐秋夫の十三穴歌にある舌縫を舌下中縫としたのは大成の十三鬼穴歌で「在舌下中縫, 刺出血」と書かれている事、そして千金翼方の十三鬼穴歌では「去舌頭一寸,當舌中下縫,刺貫出舌上」を受けての表現である。では、その場所は?というと舌の下側の縫…

十三鬼穴考04

前回聚英に関して触れたので、その続きとして聚英に書かれている十三鬼穴に関する記述をいくつか抜粋し、その内容を見てみたいと思う。まず、聚英の四巻から二つ。鍼灸聚英4巻下 宋,徐秋夫-鬼病十三穴歌 人中,神庭,風府始 舌縫,承漿,頬車次、 少商,大…

十三鬼穴考03

前回の補足から。 五鍼の最後の饪饪という漢字は日本語には存在していないためフォントによっては判読できないので注意してほしい。(11/16:補足 一応台湾系のサイトから見つけてきた。鋥鋥となる)中国語の簡易な漢字である簡体字が表示できるフォントであれ…

十三鬼穴考02

鍼灸大成の第八巻(本によっては十巻となる)の心邪癲狂門を抜粋する。以下の抜粋は十巻に書かれていたものを転載した。手元の複数の鍼灸大成と比較すると、編集の仕方が異なるために巻数が前後しているようで書かれた内容には差がないことを確認している。…

十三鬼穴考01

十三鬼穴の初出は孫思邈の千金翼方と言われる。孫思邈は孫真人ともいい、薬王などと称される事もある。方剤に詳しく仙人と目される事もあるが、現在は千金要方、千金翼方の作者として知られている。 以下に千金翼方に書かれた十三鬼穴の部分を抜粋する。 針…

試運転

試運転ですよ